~アルプスの名峰と湖の絶景に出会う~ 一度は訪れたい国スイス旅行記<前編>


「スイス」というと、美しい自然の風景が目に浮かぶ一方、「旅行」となると一番にスイスが出てくる人は少ないかも知れませんが、比較的治安もよく、清潔で電車もぴったり時間通り。ヨーロッパらしい美しい街並みも日本では見られないような大自然の絶景も楽しめるスイスは、ヨーロッパへの旅行をお考えの方にとてもおすすめの国です。
 
今回、弊社スイスコンシェルジュが、スイス政府観光局主催の1週間のスイス視察・研修ツアーに参加してきましたので、前編と後編の2回に分けて、今回訪れた町や観光施設・そしてスイスの魅力を紹介したいと思います。

今までのブログでご紹介した町や列車がたくさん出てきます。少々長いですが、これを読めばスイス旅行のイメージが沸くこと間違いなしです。



中央スイスの古都ルツェルン

4月9日、チューリッヒ空港到着後、まず向かったのはルツェルン。チューリッヒ空港から鉄道で約1時間。スイス中央、ルツェルン湖の湖畔に位置する町。自然豊かで中世の面影が残る歴史ある街並みが魅力のスイス第四の都市です。電車を降りてびっくり、スイスは4月でもまだまだ寒いだろうと冬の装いで向かいましたが、気温は20度近く!半袖で歩いている人もたくさんいます。4月では異常な夏のような天候です。
 
到着後、ホテルに荷物を置き、夕食の時間までさくっと町の散策に出かけます。まず向かったのは町のシンボル「カペル橋」。湖から流れ出るロイス川に架かるこの橋は駅から400メートルほど。城砦の一部として建造されたヨーロッパで最も古い木造橋です。駅側からこのカペル橋を渡ると旧市街。ルツェルンのほとんどの見どころは中央駅と旧市街に集まっており、歩いて回ることができます。


↑カペル橋。温かくなると色とりどりのお花が橋を彩ります。夜のライトアップされたカペル橋も綺麗です。

城壁に守られた旧市街には、正面に美しいフレスコ画が施された中世の建築物が立ち並びます。



凝った彫像のついた噴水も目を引きます。スイスでは、街にある噴水の水が普通に飲めます!みんなペットボトルや水筒に噴水から出る水を入れて飲むそうです。



到着日は町を簡単に散策し、本格的な観光は翌日から。
ルツェルン2日目、向かったのはピラトゥス展望台。ルツェルン湖の周囲はいくつもの山で囲まれており、リギ山やピラトゥス山などの展望台も見どころです。ピラトゥス山はフィアヴァルトシュテッター湖とルツェルンの街を挟んで、リギ山の西に位置します。展望台までは、ゴンドラとロープウェイを乗り継ぐルートと、登山鉄道で上っていくルートの2つ。登山鉄道の運行は毎年5月上旬(または中旬)から11月中旬までなので、今回はゴンドラとロープウェイを使ったルートです。ちなみにこの登山鉄道は、世界一急勾配(最高480パーミル)の登山鉄道として知られています!
“ピラトゥス鉄道についてのブログはこちら”
 
ゴンドラ乗り場まではルツェルン中央駅前からバスで1本。山の北側にあるクリエンス(Kriens)で下車。所要時間は15分ほど。クリエンスのバス停からゴンドラ乗り場までは10分ほど歩きます。ゴンドラが見えてきました!


(余談ですが…スイスの道端には犬のふん用のごみ箱が。スイスの街並みが綺麗な秘訣の1つですね。)


4人乗りの赤いゴンドラに乗り、25分かけて山を登っていきます。ゴンドラのスピードが以外と早くてびっくり。

  段々と見えてくる湖と山の景色にわくわくが止まりません。25分間のゴンドラのあとは、「ドラゴンライド」と呼ばれるロープウェイに乗り換えます。こちらは55人乗りの大型ロープウェイ。大きな窓で囲まれたパノラマシートとなっています。むき出しの岩壁が目の前にぐんぐんと迫ってきます。ここからは、わずか3分で標高約2100メートルの山頂へ!

山頂には10分ほどで一回りできる初級のコースから、35分ほどかけて歩く中級のハイキングコースまで、全部で5つの絶景を楽しめるコースがあります。4月のこの時期はまだ雪が残る場所も多く、半分は楽しむことができませんでしたが、それでも大満足。お天気にも恵まれ、山頂からはアルプスと湖の山の素晴らしいパノラマが堪能できました。アイガー、メンヒ、ユングフラウなどのアルプス山塊、6つの湖、そしてドイツの西南に位置する黒い森まで眺めることができます。

↑ルツェルンの町からわずか1時間足らずでこんな絶景に出会えます。

この日は、ピラトゥス山頂に宿泊。そう!標高2000mを越える山の上にホテルがあるのです。この山岳ホテル「クルムホテル(Kulmhotel)」は28の部屋と3つのスイートルームを備えた由緒あるホテル。内装はクラッシックかつ新しさもあり、どの年代層も落ち着けるつくりとなっています。外装やロビーは伝統的なデザインで可愛らしい雰囲気ですが、部屋の中は少しモダンな雰囲気です。山頂に泊まれるという特別感が味わえて、何より部屋からの景色が素晴らしい!ロープウェイの運行が終わったあと、山頂に残るのは山岳ホテルの宿泊客のみ。静けさの中で出会う山の景色は、宿泊者のみが味わえる贅沢です。ちなみに、スイスの山岳ホテルはシャワーやトイレが共同のところもありますが、このクルムホテルは全室バスルーム付き。標高2132mという高さですが、水温や水圧も全く問題なく、快適でした。






山岳ホテルといえば、宿泊した人だけが味わえる夕暮れと夜の星空、ご来光の瞬間も楽しみの一つです。残念ながら、この日は霧で満天の星空と日の出を見ることはできませんでしたが、霧が晴れていれば、早朝や夕暮れ時の山の景色と下界の光が届かない星空の美しさを堪能できます。


このピラトゥス展望台、実は今年2017年からスイストラベルパスの適用範囲となりました。
つまり、パスを持っていれば、無料でロープウェイやゴンドラに乗ることができ、ピラトゥス山頂まで行くことができるのです。ルツェルン駅から湖船&世界一急勾配の登山鉄道&ロープウェイを組み合わせ、さまざまな乗り物と異なる眺望を楽しみながらぐるりと1周する「ゴールデン周遊ルート」もトラベルパスを利用して無料で楽しめます。ちなみに、さすが物価の高いスイス。このゴールデンルートを楽しむには、1等の船の場合CHF120、2等で106CHF。2等を利用しても1人1万円以上かかってしまうんですね。これが無料で楽しめるのでかなりお得です。

(スイストラベルパスとは・・・スイス国内の主な鉄道、バス、湖船、都市交通が乗り放題で利用できるパスのことです。主要都市の市内交通や全国約500カ所の美術館・博物館が無料になるほか山岳交通の半額割引などの特典もついています。スイスを旅行するにはかかせない乗り物パスです。)

中世の街並みも、湖とアルプスの自然も楽しめる古都ルツェルン。落ち着いていて、とても居心地のよい町でした。チューリッヒからのアクセスもよく、スイス観光の一、二の人気を争うユングフラウ地方の玄関口「インターラーケン」へも直通列車が走っているので、チューリッヒ到着後、ユングフラウ地方へ向かう方は、ルツェルンを間に挟むのもおすすめです。


アルプス観光のハイライト ユングフラウ地方

今回のツアーでも、ルツェルンに2泊した後、ユングフラウ地方に向かいました。アイガー、メンヒ、ユングフラウの3名山の麓に広がるこのエリアは世界自然遺産にも登録されており、アルプス観光のハイライトと言われています。インターラーケン・オスト駅で登山鉄道に乗り換え、30分ほど走ると目的地、アイガーの麓の村グリンデルワルトに到着です。インターラーケンとともに、ユングフラウ地方を観光する拠点となる村です。
※インターラーケン・オスト駅から走る路線(BOB)は、前半分の車両が「ラウターブルンネン」行き、後ろ半分が「グリンデルワルト」行きとなっています。「グリンデルワルトGrindelwald」行きのプレートを確認してから乗りましょう。



電車を降りると、目の前に広がるのはまさに山の世界!!目の前に迫ってくるような迫力ある山の景色は、現実の世界とは思えないほど美しく、壮大で、まるで絵画の中に飛び込んだよう。


↑電車を降りるとこの景色!

グリンデルワルト初日は、ゴンドラでたった25分で絶景に出会えるフィルスト展望台へ。スイストラベルパスで半額で乗車できます。乗り場までは、グリンデルワルト駅から徒歩10分ほど。1本道なのでわかりやすく、迷うことはありません。6人乗りのゴンドラに乗って展望台へ向かいます。このフィルスト展望台は景色やハイキングを楽しむだけでなく、山の様々なアクティビティーが楽しめる場所となっています。必ず体験していただきたいのが「フィルスト・クリフウォーク」。フィルスト山(標高2184m)の切り立った絶壁にそって吊り橋が設置された遊歩道です。網で作られた道を進めば、眼下に広がるグリンデルワルト谷とアルプスの山々の眺望が楽しめます。怖い!…けど美しい!足がすくんでなかなか進めない人も続出していましたが、やっぱり体験してほしい!皆さん、体験してください。
 


グリンデルワルト到着日の午後からの半日を利用して絶景とスリリングなアトラクション楽しめるのがフィルスト展望台でした。

グリンデルワルト2日目はスイス観光のハイライト・ヨーロッパ最高地点の鉄道駅(3454m)「ユングフラウヨッホ」へ向かいます!
グリンデルワルト駅~まずはクライネ・シャイデック駅へ。クライネ・シャイデック駅(標高2,061m)から約50分かけて、アイガー・メンヒのアルプスの名峰を貫くトンネルを登っていきます。途中、トンネル手前のアイガーグレッチャー駅、トンネル内のアイスメーア駅に停車します。登山鉄道は、観る角度によって変わる山の風景や美しく、また、アイガーグレッチャー~ユングフラウヨッホまでのトンネルルート区間も停車駅で写真スポットがあったりと、ユングフラウヨッホに到着するまでの道のりも一瞬一瞬が楽しめて感動します。また、途中停車駅でお手洗いにも行くことができるので安心です。(ユングフラウヨッホまでの登山鉄道はスイストラベルパスで25%割引となります。)


↑アイガーグレッチャー~ユングフラウヨッホまでのトンネルルート区間にある停車駅「アイスメーア(Eismeer)」。写真スポットがあります。

ユングフラウヨッホ駅に隣接する複合施設「トップ・オブ・ヨーロッパ」では、標高3454m、スフィンクス展望台からの一面の銀世界に感動するのはもちろんですが、ユングフラウ鉄道や歴史を紹介するギャラリー・アトラクション「アルパインセンセーション」や氷河の中に作られた「氷の宮殿」など、展望台からの景色以外にも楽しめるポイントがたくさんあり、期待を裏切らないスポットです。トップ・オブ・ヨーロッパにあるポストからハガキを出せば、ヨーロッパ一高い場所の消印が!施設内にはもちろんポストカードや切手が売っていますので、家族や恋人、友人など大切な人にカードを贈るのもいいのではないでしょうか?また、施設内にあるリンツの世界一高い場所にあるチョコレートショップはアウトレット価格でショッピングができます。少し荷物にはなりますが、リンツのチョコレートをお土産にお考えの方は、ここで買うと通常より安く買えますよ。


↑スフィンクス展望台からの景色。眼前に広がるアレッチ氷河


2016年からユングフラウ鉄道は9名以下の個人旅行者もクライネ・シャイデック~ユングフラウヨッホ間の乗車予約ができるようになりました。指定席ではなく、予約専用の車両の空いている席に座る方式です。乗車予約は必須ではありませんが、夏のピーク時には予約しておくと安心です。(往復10CHF)

↑予約済の方は緑、予約していない方は黄色の案内版に従って乗車場所に移動します。


 

都会の雑踏で暮らす日常とはかけ離れた大自然に囲まれて、澄んだ空気の中で過ごすとちょっとした諍いや、普段の悩みなんてどうでもよくなってしまう。あまりの自然の美しさに、もう都会の雑踏には戻れない…戻らないといけないけれど…でも戻りたくない…そんなことを思いながらグリンデルワルトでの2日間を終えました。
 
ちなみに、ルツェルンに引き続き、グリンデルワルトでの2日間もとても温かく、雲一つない快晴だったのですが、現地に住むスイス人によると4月でこんなに温かく晴れた日が続くのは100年に1度の奇跡だと!いやいや、さすがに100年に1度は言い過ぎでは…と思いつつ(笑)運がよかったのには間違いない!青い空に映える山の深緑・銀色に輝く氷河…最高の景色を楽しむことができました。
 
旅行というとお天気が内容をかなり左右しますよね。特に山の景色はお天気によって印象が全然違います。絶景をご覧いただくためにも、スイスの山岳地帯を訪れるなら、お時間に余裕があれば3日は滞在していただくのがいいかもしれません。

レマン湖畔の街モントルーへ
 
スイスアルプスを堪能した後は、スイス西部レマン湖の東端に位置する湖畔の街「モントルー」へ向かいます。ご存知の通り、スイスには4つの公用語(ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語)がありますが、ここまで滞在したルツェルンやグリンデルワルトはドイツ語圏の地域。これから向かうモントルーはフランス語圏です。電車のアナウンスも「ドイツ語⇒フランス語⇒英語」の順番だったのが、いつの間にか「フランス語⇒ドイツ語⇒英語」に変わっていました。同じ国にいながら地域が変われば話す言葉も変わる…私たち日本人にとってはなんとも不思議な感覚ですね。ドイツ語なら理解できる私も、フランス語となればちんぷんかんぷん…。戦力外通告を受けた気分です(笑)
 
そんなフランス語圏、レマン湖畔のリゾート地モントルーではどんな景色が待ち受けているのでしょうか…<後編に続く>







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