「スイス」と聞いて思い浮かぶのはその雄大な自然ですが、実はこの国の世界遺産１１箇所のうち、８箇所は文化遺産なのです。フランスやイタリア、ドイツなど周辺の華やかさに埋もれがちではあるものの、大変貴重で美しい文化遺産がスイスにも存在しています。
その一つがこちら、ザンクト・ガレン修道院。
スイス北東部の町ザンクト・ガレンにあるこの修道院は、ヨーロッパの中でも非常に古いものの一つです。(修道院のルーツはなんと６１３年にまでさかのぼります！)
現在残存する大聖堂は１８世紀に建築されたもので、重厚なバロック様式から成っています。
外観だけでなく大聖堂内もいたる所に豪華で繊細な細工が施された彫刻等が並び、当時の修道院の繁栄が見受けられます。
修道院には附属の図書館も。
かつてカトリック最古の修道会・ベネディクト会の中心の一つであったザンクト・ガレンには、写本や稀覯書が数多く収蔵されています。中世文献の蔵書数はなんと世界最大級！蔵書の一部はガラスケースにて保管・展示されているため、本の内容を閲覧することもできます。特に９世紀に書かれたという大聖堂の設計図は、この時代の巨大建設の設計図としては極めて稀な現存するものとなっています。
また、１７６７年に完成した図書館はロココ様式。建設当時の姿を保つため、現在でも照明器具やエアコン設備はございません。
中世の世界を切り取ったような空間を味わっていただけます。
ザンクト・ガレンの修道院と図書館は一見の価値ありです！
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