オードリーの愛したレマン湖畔の町


オードリー・ヘップバーン(1929ー1993)。昔、テレビで彼女の映画が放映されると、目を輝かせながら見ていた母。映画好きの母の影響で、私も彼女の作品は子供の頃に殆ど見ました。ここで説明するまでもありませんが、「ローマの休日 1953年」、「麗しのサブリナ 1954」、「パリの恋人 1957」、 「ティファニーで朝食を 1961」、「シャレード 1963」、「マイ・フェア・レディ 1964」、「おしゃれ泥棒 1966」、「暗くなるまでまって1967」など出演した作品はアカデミー賞をはじめ、グラミー賞、エミー賞、トニー賞など数々の賞をを受賞しました。そんなハリウッドの大女優が愛した町はレマン湖畔の小さな村トロシュナ(Tolochenaz)。今日はオードリー・ヘップバーンの生涯と30代から亡くなるまで30年間暮らした町をご紹介したいと思います。

1929年、ベルギーの首都ブリュッセルで生まれたオードリーは、幼少期にオランダで戦争を経験しました。ドイツに占領されたオランダでは食べ物に困り、栄養失調から重度の貧血になったそうです。おじさんがナチスのレジスタンス活動をしたことで投獄され、隠れるように暮らしていたといいます。戦後、バレーを学ぶために渡英。女優として世界へ羽ばたきました。30代の半ばになると家族との時間を大切にするため映画出演を控え、代わりにユニセフの活動を行うようになりました。幼い頃の辛い経験が、最貧国の子供たちを助ける活動に彼女を奮い立たせたのでしょう。

スイスのモルジュ(Morges)にある小さな村トロシュナ(Tolochenaz)に居を構えたのは1965年、36歳の時です。彼女は2度結婚(1954年~68年俳優メル・ファーラー)、(1969年~82年イタリア人医師ドッティ)しましたが、あるインタビューで、(籍は入れなった)オランダの俳優ロバート・フォルダースと暮らした(晩年の十数年の)日々が一番素晴らしかったと答えています。1992年秋にソマリアから戻った彼女は腹痛に悩むようになります。ロサンゼルスの病院で精密検査を受けて、余命いくばくもないことを知った友人でデザイナーのジバンシーはプライベートジェットを手配しロサンゼルスからジュネーブまで彼女を運んだそうです。最後は、トロシュナの自宅で家族に見守られながら亡くなりました。享年63歳。自分の才能を発揮し、世界中の人々から愛され、苦しむ子供たちを愛し行動した女性でした。彼女のお墓は、トロシュナの共同墓地に訪れることが出来ます。また、彼女の住んでいた家は現在は他の方が所有しているので外観だけ見ることができます。


トロシュナへはモルジュ駅前からバス702番で12分ほどで着きます。歩いても20~30分ほど。モルジュにある
ボル財団では、オードリーの写真パネルや映画の衣装など簡素ですが常設展示されています。

モルジュは13世紀からサヴォア家が築いた古城や街並が残り、湖畔には花々が咲く美しい町。4月〜5月頃レマン湖畔のアンデパンダンス公園に、300種類約12万本のチューリップが咲き誇る花祭りが開催されます。1971年に始まり、春の定番となった人気のイベントです。息をのむほど美しいので、来年の春のご旅行にいかがでしょうか?今年2018年は3月31日~5月13日でした。旧市街で水曜土曜に開催されている朝市もお勧めです。オードリーもロブ(最後のパートナー)と一緒によく訪れていたそうです。レマン湖畔や旧市街にも美味しいレストランやカフェが並んでいますし、湖畔からの美しいモンブランの眺めでも有名です。是非一度訪れてみて下さい。


モルジュ観光のもう1つのお勧めは、葡萄畑に囲まれたヴュイユラン城。中世の古城跡に18世紀に建てられた邸宅で、約100ヘクタールの広大な花庭園を持ちます。メインは初夏に咲き誇るアイリスですが、エメロカル、バラやシャクナゲ、ラヴェンダーなど季節ごとの花々が絨毯のように咲き誇り感動的です。今年は春期4月28日~6月17日には、邸宅で城で醸造したワインや地元の特産品や手作りの品など販売していました。来年もこの時期になると思います。これからの季節は、秋のアイリス開花期に週末に庭園を開放します。9月28日~30日と10月5日~7日です。残念ながら秋はカフェもショップも閉店していますが、フードトラック(屋台)は出ます。詳しくはHPでご確認ください。

ヴュイユラン城の庭園開放
 
春期2018年4月28日~6月17日は毎日10時~18時
夏期2018年6月18日~7月17日は月休13時半~ら18時
秋期2018年9月28日~30日、10月5日~7日10時~16時
モルジュ駅から730番のバスで「Vullierens」下車。約15分。

スイスエクスプレスでは、お客様オリジナルのご旅行をご提案いたします。行ってみたい町や山、イベントなどお知らせください。また、必要な場所だけ日本語ガイドや専用車を配車いたします。








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